根管治療について2022.05.06 update

こんにちは。
院長の前田です。

本日は根管治療についてご説明させていただきます。

根管治療(根っこの治療)とは、
むし歯が神経まで到達してしまった場合に、
神経の通る管(根管)の神経を取り除いて、
根っこをキレイする治療の事です。
歯根治療とも呼ばれます。



◆根管治療の必要性◆

虫歯を放置すると、
やがて細菌が出す毒素や細菌自体が
歯の内部にある歯の神経(歯髄)まで到達し、
いわゆる虫歯の激痛を引き起こします。
また症状がさらに進みますと、歯に触れただけで痛んだり、
腫れを伴うこととなります。

この細菌による症状は自然に治ることがないため、
根管治療で細菌を取り除き、
新たに細菌が入らないように薬を緊密に詰める必要性があります。
神経が死んでしまった歯であっても
根管治療を行うことで長く使うことが可能になります。


根管内側部分の汚染された歯組織の除去の際に用いる
「ニッケルチタンファイル」という治療器具は、
従来のステンレス製のものと比べて非常にしなやかな特性を持ち、
複雑な形状の根管から組織除去を行うことが可能となりました。
同時に、治療時に根管内を傷つけてしまうリスクも最小限に抑えます。

根管治療の成功率を飛躍的に上げるものですが、
比較的新しい器具であると共に、
使いこなすには相応の技術が必要であることから、
現在の一般的な日本の根管治療では
ニッケルチタンファイルの普及率は20%程度(アメリカではほぼ100%)
となっているのが現状です。

私はかつてアメリカに渡り、
この器具の開発者Dr.ラドルより直にその技術を継承しています。
「他の院では無理だと言われた」という患者様も一度ご相談ください。

根管治療について

◆根管治療の成功率が高くなる◆

神経が通っている根管内の形状は人それぞれで、
必ずしも直線になっているとは限りません。
むしろ、根管内は曲がっているとが多く、
従来のステンレスファイルでは
きちんと根の先まで治療を行えない可能性があります。

十分な柔軟性を持つニッケルチタンファイルを使用することで、
複雑に曲がった形状でも根っこの隅々まで治療を行うことができます。

◆治療時間が短縮できる◆

従来のステンレスファイルで行う根管治療は、
非常に小さく精密な部分を自らの手で処置することにより、
ドクターの技術や経験によって、1回の治療時間が変わってきます。

ニッケルチタンファイルでは、
基本的に電動の機械を使用するため、
ステンレスファイルよりも処置のスピードが速くなり、
治療時間の短縮が期待できます。

◆歯を失うリスクが下がる◆

根管治療が失敗する理由は、
細菌で感染した部分を根管内に取り残してしまうからです。

治療後に痛みが再発する場合や、
根っこの先に膿が溜まる病気は、
主に根管治療の失敗が原因といわれています。

根っこの先に膿が溜まる病気には痛みを伴わない場合もあり、
早期発見できなければ歯を失うリスクがとても高くなります。

ただし根管治療で治せないケースもあります。

◆歯の根っこの先に膿が溜まってしまっている歯◆
溜まっている膿が軽度であれば、
再度神経を綺麗に消毒していき膿を出す
という処置をすれば改善できるので、抜歯には至りません。

しかし、膿が重度で多く溜まってしまっている場合は、
周りの骨をも溶かしてしまうことになるので、
そうならないように抜歯することになります。

◆歯の根っこが割れている歯◆
歯の噛み合わせが強すぎたり、
歯並びの問題で一部の歯だけに強すぎる負荷がかかる
噛み合わせになる人がいます。

そのような人は、ぐっと食いしばった拍子に、
歯の根っこに負担がかかりすぎて、
歯の根っこが割れてしまうことがあります。

歯の根っこが割れているので、もちろん痛みを伴います。
折れてしまった根っこをくっつけることは出来ませんので
抜歯することになります。
もし、放置していると細菌感染が骨にまで広がってしまいます。


これらのケースでは抜歯をご提案することもあります。


当院では、他院で保存が難しく抜歯が必要と指摘された歯に関して、
あらゆる手段を駆使しご自身の歯を残すことができる可能性を追求し、
ご提案いたします。

また、他院でインプラント等治療ができないと指摘された治療に関してもご相談ください。

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